東京逓信病院

東京逓信病院東京逓信病院は昭和13年に旧逓信省の職域病院として設立された歴史ある病院ですが、保険診療機関として一般開放されたのは1986年で、民営化された日本郵政株式会社が経営する企業立病院です。現在の建物は1981年竣工で40年が経過していますが、29標榜科、461床と千代田区では随一の規模の中核病院です。近年は救急総合診療科を備えて救急診療にも力を入れています。NEWSWEEK誌によるWorld’s Best Hospitalにも連続して選ばれており、スタッフも設備も大学病院に遜色がないレベルを備えています。
小児科の常勤医師は部長以下4名ですが、入院も受け入れています。夜間はオンコール体制ですが、お産がないので新生児で呼ばれることはありません。循環器外来と神経外来は大学からの派遣をお願いしています。基幹型臨床研修病院として研修医を毎年11名採用しており、小児科には東京警察病院、三楽病院、九段坂病院の研修医も受け入れているので、ほぼ常時2名の研修医が配属されています。
出産や夜間の救急対応がないため一般の小児急性疾患は決して多くはありませんが、2018年には東京ダウンセンターを設置して各診療科の協力のもとダウン症の生涯診療を支える取り組みを開始しており、起立性調節障害、食物アレルギー、成長ホルモン分泌不全性低身長症など開業医では難しい分野を積極的に診ることで、特色ある診療を行っています。

(高瀬 真人)

東京かつしか赤十字母子医療センター

葛飾赤十字産院当院は、東京都内で15施設ある地域周産期医療センターの1つです。都内では、他に総合周産期医療センター13施設と周産期連携病院があり、これらの施設で都民に対して新生児医療を提供しています。当院は、NICU12床、GCU18床を有しており、年間500名前後の新生児が入院します。このうち、出生体重1500g未満の極低出生体重児は年間約50名、出生体重1000g未満の超低出生体重児は約15名を占めております。また、年間約100件の新生児搬送を受け入れており、当院所有の救急車によるお迎え搬送も積極的に行っております。

当院は全国で約90施設ある赤十字病院の中でも、診療科が小児科と産科のみの小さな病院です。その分、小児科と産科の連携が良く、また看護スタッフやコメディカルを含め、全ての職員どうしが顔の見える関係であり、とても働きやすい環境です。

当院は、2021年6月に、葛飾区新宿へ新築移転致しました。病床面積は大幅に増え、産科病棟は全室個室となっております。NICU/GCUも、シーリングを導入するなど最新設備を導入致しました。これからも、母と子の利益を最大限に追求しつつ、新生児医療を進めて参ります。

(熊坂 栄)