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関連病院便り

葛飾赤十字産院 熊坂栄(H15卒)

 

 当院は、東京都内で14施設ある地域周産期医療センターの1つです。都内では、他に総合周産期医療センターが13施設あり、これらの施設で都民に対する新生児医療を提供しています。当院は、NICU12床、GCU20床を有しており、年間600名前後の新生児が入院します。このうち、出生体重1500g未満の極低出生体重児は年間約50名、出生体重1000g未満の超低出生体重児は約20名を占め、入院実績からみると、都内の周産期医療センターで5本の指に入る規模を誇ります。
しかし、当院は全国で92施設ある赤十字病院の中でも小規模な施設の一つで、診療科は小児科と産科しかなく、総病床数も113床です。当院のような小規模病院で良い点は、小児科と産科の風通しが良く、連携しやすいことです。また、看護スタッフやコメディカルを含め、全ての職員が顔見知りであるため、院内全体でのコミュニケーションが取りやすいことです。
逆に、デメリットとしては、コメディカルの人数が少ないため、その業務の一部を医師や看護スタッフが行わなければならないことです。例えば、当院NICU・GCUにおいて、超音波検査とポータブルの単純X線撮影は、小児科医師が行います。医師が防護衣を着てポータブルの撮影機を押している姿は日常的な光景です。また、新生児医療で日常的に行う血液検査(血算・生化学・血液ガス・電解質・血糖)も、医師が採血して、自分で検査機器を操作して結果を出すところまで行います。現在の検査機器は自動化が進んでいて、以前よりは簡便にできるようになりましたが、医師への負担は大きいです。一番困っているのが、常勤の臨床工学技士(ME)がいないことです。NICU・GCUでは、人工呼吸器、保育器、呼吸心拍モニター、SpO2モニターなどを初め、様々な医療機器を取り扱っております。通常であれば、呼吸器回路の組み立てはMEさんが行いますが、当院は4種類ある人工呼吸器の回路すべてを看護スタッフが組み上げます。また、これらの医療機器が不具合を起こした時、最初のトラブルシューティングは医師と看護スタッフが行います。分厚いマニュアルを広げたり、各所を再点検しながら、復旧に努めます。
このように、当院では医師1人1人が行う仕事が山ほどあります。これは、小児科に入局して、初めて当院で新生児医療に触れる新人の医師でも同じです。彼らにとって、新生児に対する医療そのものがあまり経験がない上に、その他の覚えなければならないことも多いため、慣れない時は大変だと思います。しかし、専門化され細分化された現代医療において、当院での経験は意外と貴重なものになるかもしれません。一人の患児に対し、診断から検査、治療に至るまで全て自ら行うことは、よりやりがいがあるのではないかと思います。

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静岡医療センター 橋本康司(H21卒)

 

 この原稿を書くにあたって今、静岡の澄んだ空気と、この地域の人々の柔らかな雰囲気に包まれながら、東京から離れている寂しさも感じずペンを執っています。
静岡医療センターは、静岡県東部の沼津市と三島市のほぼ中間である駿東郡清水町に所在し、北に富士山を、東に箱根連山を望める景観にも恵まれた病院です。病院の前や病棟から見える富士山の壮大さは、都会の喧騒を忘れさせてくれるようです。
人々も温かくほんわか(外来看護師さん曰く)しており、自分の心も自然と穏やかになっていくのがわかります。
医療センターでの勤務は、地域の中核病院として、周辺の地域診療所と連携を取りながら日常診療に携わっています。地域の入院施設病院は当院を含めて3病院が担い、輪番制で当直・救急医療を行っています。
常勤小児科医は3人ですが、外来から入院、退院後のフォローまで一貫して自分自身で診療できることは、魅力の一つかもしれません。
2017年には、富士宮市にある国立病院機構静岡富士病院と統合される予定です。静岡富士病院の重症心身障害児病棟と神経難病病棟を移築する計画が進んでおり、今後当科が担う役割も変わっていくように思われます。
最後に、仕事後には、川沿いを走ったあと、温泉に浸かり、お寿司を食べ、地ビールを飲むという充実したライフを過ごしています。沼津にある地ビールは格別で、当院で働いたことのある先生も、まだこれから働く可能性のある先生も、遊びに来たときや仕事後にはぜひ堪能してください。と後輩Drが熱く語っています。僕はお酒を飲めませんが。

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